モラルハラスメントって知っていますか?
1.問題のある保護者になっていませんか?
私がコーチをしていた時のこと。
ある時期を境に、ある一部の保護者との距離感を感じたことがありました。
こちらとしては「上達して欲しい 」と子どもたちに集中しているので、さほど問題とは考えずにいましたが、しばらくしてチーム運営において支障が出るようになってきました。
私が言うことに対して、何かと文句を言う訳ですよ。
それも、他の保護者が見ている時に限って。
相談のつもりで言ったことは全否定。
ついうっかり言い忘れていようものなら、「聞いてない」「なぜ、もっと早く連絡がないのか」と、こちらの立場が無いくらいに追い詰められる。
当時は、こちらが若かったのもあって全面対決のようになっていましたが、気心の知れた保護者の助言もあって我慢していました。
後から聞いた話しですが、その人物は保護者の中のリーダー格となっていて、他の保護者は逆らえない雰囲気になっていたようです。
やり方としては、私の悪口を言って仲間を募り、グループを作る。
そのグループに入りたがらない保護者がいれば、その人もイジメられる状況。
そうやってグループのリーダーに収まり、自分の思うがままに人・チームを操ろうとしていたわけです。
ある時、ネットの記事を見て納得しました。
「モラルハラスメント」
まさに、この状況だったのです。
2.モラルハラスメントとは
言葉、態度、文書などによって継続的に人格や尊厳を傷つける精神的ないじめ・嫌がらせ
まるで子どものイジメの世界のようですが、子どものイジメと比べてタチが悪い。
モラルハラスメントの場合、加害者側はモラル(道徳・倫理)を使って被害者側を攻め立ててきます。
つまり「正論」で攻撃してくるわけです。
被害者側は「正論」に対して「自分にも悪かった点もある」と考えるので、精神的にどんどん追い詰められていく。そのうちにノイローゼになったり、耐えかねて加害者側に肉体的な暴力をふるうなどして、逆に加害者側になったりする最悪のケースもありえるのです。
モラルハラスメントの加害者の定義は、
「自己愛的な変質者」は、誰かから奪うことを欲している、内心の葛藤を自身で引き受けることが出来ず外部に向ける、自身を守るために他人を破壊する必要を持つという「変質性」を持つ。子供の頃に受けた何かのトラウマによってなる性格だと考えられるが、普通の人なら罪悪感を持ってしまうような言動を平気で出来る、そのような特徴から「症状のない精神病者」と理解される。加害者の攻撃性はナルシシズムが病的に拡大されたものである。モラル・ハラスメントの加害者は、自分が「常識」であり、真実や善悪の判定者であるかのようにふるまい、優れた人物であるという印象を与えようとし、自分の欠点に気づかないようにするために他人の欠点を暴きたて、称賛してもらうために他人を必要とする。加害者の論理では、他人を尊重するなどという考えは存在しない。加害者は復讐の気持ちをともなった怒りや恨みも持ち、被害者にすべての責任を押しつけてしまうことによって、ストレスや苦しみから逃れる。相手の弱みを見つけ暴き攻撃することによって優位を保とうとする。この時その相手というのは、自己愛的な変質者の心のなかでは全てに責任のある悪い人間、すなわち破壊されなければならない人間であり、執拗に攻撃を繰り返すのだが、この過程で加害者が相手のアイデンティティーが破壊していくのを見て喜んでいるのには間違いない。
出典 : モラルハラスメント - Wikipedia
分かり易く特徴を書くと、
- 正論で人を攻撃し、罪悪感がない
- 周りの人に賞賛されるような行動を行い、自分がリーダーのグループを作る
といったところでしょうか。
2-1.あなたは加害者になっていませんか?
先の記事にも書きましたが、時々、立ち止まって自分の行動・言動を見直してみてください。
もし、加害者側になっているとしたら、いますぐに行動を見直してください。
なぜなら、いつか必ず自分に戻ってきますよ。災難として。
2-2.もし、あなたが被害者だとしたら
もし今あなたの置かれた状況が「モラルハラスメントでは?」と思い当たるとしたら、どうすれば良いのか?
被害者になり得る人とは、
- 几帳面な人
- 他人への配慮ができる人
- 責任感の強い人
- 秩序を守る人
といったところでしょうか。
私の場合は、良識的な沢山の保護者が助けてくれたので何とか危機的な状況は免れましたが、そういった仲間がいない時は?
まずは、
モラルハラスメントを受けている事実を認識・理解すること
被害者意識を持たないことが大切です。
被害者意識を持ってしまうと、どんどん深みにハマっていきます。
事実を認識・理解できたら、そういった行動・言動に影響されない心を持つことが必要です。
「あぁ、あの人は自己愛的な変質者なのね」
くらいの考え方でいることが大切ですよ。
間違っても、相手と同じような行動・言動をしてはいけません。
同じレベルで戦っても、自分のレベルが下がるだけですよ。
そもそも、あなたはその変質者と同じ土俵で生きている人間ではないのだから。
いまでは書籍も数多く出版されています。
強い、ブレない心を持ちましょう。
モラル・ハラスメントの心理構造 ~見せかけの愛で他人を苦しめる人~
- 作者: 加藤諦三
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2013/06/06
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (3件) を見る